◇短期滞在
「アイダホ州」 の各項目の詳細ページ
- 2つの国立公園の西に拡がる:アイダホ州
- アイダホフォールズ☆山脈の東は国立公園
- レックスバーグ☆皆既中心線に近く自然美豊かな町
- ドリッグス☆混雑を避けて皆既日食観測に専念
レックスバーグ☆皆既中心線に近く自然美豊かな町
2017年8月21日,レックスバーグで見られた皆既日食の動画を,May Santa さんがネットに公開してくださいました.
日食の全経過を静止画と動画とをうまく組み合わせて,解説付で編集してくださいました.特に,皆既中と皆既前後は詳細に,さまざまな視点から眺めることができます.時には高倍率で,プロミネンスの状態,彩層の輝き.また,360度の夕焼けの特徴をとらえた広角での動画もあります.本番で見落としたという方や,特定のシーンに集中してしまって,他のシーンを再確認していたい方にもおすすめです.
レックスバーグは郊外に出ると豊かな自然に囲まれています.特に有名なのは Yellowstone Bear World で,アイダホフォールズからレックスバーグへ行く途中にあります.文字通り,熊たちの楽園.熊たちも自然の状態に近い公園ですから,のびのび,生き生きとしています.
他にも,Cress Creek Nature Trail など,自然を生かした観光資源がたくさんあります.その中でも,大自然と人間との関係を考えさせられるのが,ティートンダム博物館.1976年のティートンダム決壊に関するさまざまな資料が展示されています.乾燥した大地に町を作ったものの,ダムの決壊により壊滅.そして,復興.レックスバーグは,自然と人間の営みのさまざまな接点とドラマの歴史を持つ町なのです.
そのレックスバーグを観測地に選んだのは,阪急交通社大阪団体支店が提供するアメリカ皆既日食ツアーです.観測後は,イエローストン国立公園へ移動.壮大な景観を作り出した地球の営みを見学します.この一連の旅程で何かを学んで欲しい,企画者のそんな願いが凝縮されたツアー.参加された方は,ひょっとしたら世界観が変わったかもしれません.きっとかなり充実した8日間になったことでしょう.

なお,注意すべきことは,レックスバーグ市では,横断中に歩きスマホをしていたら罰金50ドル.しかも2度目以降は,罰金が150ドルという法律が制定されたというのですから,ついつい,歩きスマホをしてしまう方は要注意です.せっかくレックスバーグに来たのなら,スマホの画面に夢中にならずに周囲の町並みとその町を取り巻く大自然に目を向けて欲しい,ということなのかもしれません.
大自然の力とスケールを前に,人間とはいったい何なのでしょうか?皆既日食という神秘的な現象をレックスバーグで観察することによって,自然と人間とのあるべき関係を考えるまたとない機会にするのもいいかもしれません.