「2009年7月22日(上海)」 の各項目の詳細ページ
- 2009年7月22日 上海で初めての皆既日食体験
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観測地下見(前日の同時刻,前々日の夜)
観測地の下見は,前々日夜と前日の同じ時刻の計2回,行いました.
前々日の夜に観測地の庭園を散策
皆既中の条件に適切な観察場所を絞り込むために,皆既日食の前々日の夜,つまり,上海についた日の夜に観測地として予定していたオークラガーデンホテル花園飯店の庭園を散策しました.
まず,方角の確認.北斗七星が見えない.この日は,星の状況から空の透明度も確認する予定でした.ところが,あいにく薄雲がかかっているのか,それとも大気の透明度が悪いのか,星が見えませんでした.仕方なく,建物の位置関係と地図とを照合し,東西南北を確認しました.方角がわかれば,皆既日食のときの太陽のおおよその位置がわかります.そこで,庭園の通路を歩いて,比較的観察しやすい場所の見当を付けました.
前々日の夜に確認しておくべきポイントは他にもあります.その一つは,照明の位置です.特にホテルの庭園ともなれば,暗くなれば自動的に照明が点灯することもあるので,その照明が写真撮影,特にコロナの撮影の障害となるからです.太陽はよく見えて,なおかつ写真撮影の障害になる照明の影響がない場所をさがしておきました.
もう一つは,太陽の周りの惑星の位置です.今回は,水星と金星が太陽の近くにあるので,太陽の周りにもさえぎられるものがない場所が望ましいことになります.この条件はそれほど厳しくはないようです.
夜の下見を行っておくと,皆既中の作業のイメージトレーニングにもなって後の準備がスムーズに行くと思います.
前日の同時刻に観測地下見
前日の同時刻に観測地の庭園を歩いてみました.朝だというのに灼熱の太陽がキラギラ.空は雲ひとつない快晴のようです.明日もこの天気なら申し分なし,とワクワクします.
まずは,前の晩に予測をつけておいた場所での太陽の高さや位置を確認し,三脚の安定性が得られるかどうか,地面の状態も確認しました.そして,実際に露出などの条件をカメラのスイッチを入れて確認.ほぼ,事前の計算どおりの露出と絞りでOKのようです.
次に,木漏れ日の撮影に適した場所を近くで得られるかどうかを確認.すぐ隣の木が美しい木漏れ日を作っています.当日は,欠けた太陽の形の木漏れ日が見られるはず.
もう一つ,突然の雨の場合はどうするかも考えておかなくてはなりません.突然の雨の場合でも,すぐにカメラなどを安全な場所へ退避でき,なおかつ太陽はよく見える位置となると,ある程度絞られてきてしまいます.
さらに,大勢の観察者が押し寄せた時にどうするか,も考えておくことにしました.特に写真を撮ろうとしても,前に立たれたり,三脚を引っ掛けられたりしてはたまりません.
観察者大勢の場合は,噴水の前だと,太陽の方向はさえぎるものがないのでよさそうです.しかし,風向きによっては噴水の水の影響でカメラのレンズが曇るかもしれない,という危惧はありますが...
いろいろと検討した結果,庭園のフリースペースで3箇所ほど,噴水の前の通路を観察場所として注目しました.特に撮影スケジュールをまとめたノートを見ながら,日食当日のイメージトレーニングをしました.