子ども向け入門書
皆既日食などの天文現象を子供の目線でていねいに説明されている本を選びました.皆既日食について説明されている頁が比較的少なめなのは残念ですが,どの本も宇宙への興味もそそられ,理科が好きになるようにと,至れり尽くせりです.
また,子供を主な対象としているとはいえ,大人の入門書としても十分に活用できると思います.
黒い太陽のおはなし 日食の科学と神話
皆既日食のメカニズムと,日本や世界の皆既日食に関連する神話を子供の目線で易しく解説した絵本です.
絵本の利点を生かし,美しいイラストと易しい文章で日食の時に起こるさまざまな変化(景色とその色彩,動物の行動も含む)を表現しています.さらに続く日食のメカニズムや神話の説明でも色彩効果と語りかけるような文章との相乗効果で不思議な世界へ引き込まれます.
最後まで読んだら,もう実際の日食を見ずにはいられない!
学研の図鑑:日食観測ガイド(「日食観測めがね」付)
皆既日食を含めた日食が起こるメカニズムから,おもしろい観察・観測方法や日食写真の撮影法,日食の歴史的エピソードまで,日食を始めて見る人にもわかりやすく解説.
易しいことばで語りかけるような文章で,全ての漢字にふりがなが付いているので,小学校中学年以上の方なら容易に理解できると思います.
また,大人の方が日食の概要を短時間で理解するためにも最適.
日本全国約50都市の日本各地での部分日食の見え方や,観察ノート,日食観測めがねの付属もうれしい.
⇒「学研の図鑑:日食観測ガイド(「日食観測めがね」付)」 の詳細
学研の図鑑:見える!さがせる!星・星座
注意:皆既日食に関する本ではありません.
(1ページだけ日食に関する記述があります)
姉妹編の『学研の図鑑:日食観測ガイド』と併せて用いれば,日食の観察のついでに,宇宙,天文,星,星座などに親しむための幅広い知識と情報が得られると思います.
夏休みの自由研究のテーマを探すのにも役立つと思います.