◇短期滞在
2017アメリカ
2017年8月21日にアメリカ大陸を横断した皆既日食.この期間は多くの学校が夏休みに相当していたため,海外へ遠征して皆既日食を観察する絶好の機会となり,大いに注目を集めました.夏休みの皆既日食は,2009年7月22日の日食以来でした.

この皆既日食は,北太平洋上で始まり,北アメリカ大陸へはアメリカ合衆国のオレゴン州北部に上陸しました.その後,米国を北西から南東へ大小の都市や国立公園を通りながらアメリカ大陸を斜めに横断し,サウスカロライナ州から大西洋へ出ました.その後はひたすら洋上を進み,カナリア諸島の南西で日没を迎えました.
気になったのが天候でしたが,過去の統計では東部より西部のほうが天候が良いとされていましたので,多くのツアーが西部の州を中心にコース設定をおこなったのはそのためです.同じ州でも場所により異なることがあるので,旅行先を検討するには観測地としたい都市の気候を個別にチェックした方がよさそうです.
皆既帯が通過した主な都市の名前を西から順に挙げてみましょう.セイラム(オレゴン州),マドラス(オレゴン州),アイダホホールズ(アイダホ州),ジャクソン(ワイオミング州),キャスパー(ワイオミング州),コロンビア(ミズーリ州)などです.早くからツアーのための現地調査を行っている旅行会社も多く,2016年初頭にも募集を開始したツアーもありました.その後,どのようなツアーが発表されるか大いに注目されました.
以上は陸地での観測の場合ですが,洋上観測ツアーや機上観測ツアーも募集されるかもしれないと期待されましたが,大々的なアナウンスはありませんでした.しかし,洋上観測ツアーもあったようです.その際,どのようなポリシーでどのようなスケジュールが組まれたのか,興味があるところです.
皆既日食まで1年を切った頃から,皆既帯が通過する国がアメリカ合衆国とあって,語学研修も兼ねて1年前に下見をしたという方も多かったようです.そういった意味では,皆既日食以外の一般のツアーもチェックした方が多かったようです.
今回は個人旅行でも,魅力的な旅程スケジュールが工夫次第ではいくらでも組めるはずでしたが,すでに数年前には宿泊施設の確保が困難になっていたようです.夏休みと重なることもあって個人で遠征する人の数も多いと思われたため,語学力に自身がある方は個人で早めの準備をされたのでしょう.もちろん,皆既日食に想いを膨らませながら,英語の勉強をしながら,直前のキャンセルによる空きを狙った方も多かったようです.
2016年10月頃から,多くのツアーの募集が始まり,そのほとんどがあっと言う間にキャンセル待ち状態になってしまいました.このサイトでも,すべてのツアーを紹介することはでしたが,特におすすめのツアーは,可能な限り,紹介させていただきました.一部のツアーでは,リサーチに時間がかかってしまい,発売開始に間に合わなかったこともあり,深くお詫び申し上げます.
- コース番号 21275-681 弾丸ツアー2泊4日☆観測セミナー付(2017年1月12日発表/1月19日9時15分販売開始)
- コース番号 21276-681 弾丸ツアー2泊4日☆観測セミナーなし(2017年1月12日発表/1月19日9時15分販売開始)
- コース番号 21272-690 コンパクト滞在・デラックスクラス「ティートンマウンテンロッジ」3連泊5日間
- コース番号 21273-690 ティートンビレッジカジュアルホテルに3連泊6日間
- コース番号 21270-923 グランドティートン地区デラックスクラスホテルゆったり3連泊
- コース番号 21271-923 イエローストーン国立公園観光付の8日間
- コース番号 21274-690 グランドティートン地区デラックスクラスホテルゆったり3連泊☆女性限定☆優雅な時間の4泊6日
個人旅行としてアメリカ皆既日食観察のために渡米を検討されている方に朗報だったのが,直前になって,宿泊施設,航空券とも予約が可能になってきたことです.一旦は,早くから満席になったものの,直前にキャンセルが出たり,新しく追加募集が加わったのでしょう.
2017年8月14日午前8時現在,Expedia で検索すると,空路でアクセスが可能な都市だけでも,以下の航空券と宿泊施設に空きがありました.グランドアイランド(ネブラスカ州),リンカーン(ネブラスカ州),カンザスシティ(ミズーリ州;ただし,皆既帯に入るのは一部),カーボンデール(イリノイ州)がありました.レドモンド(オレゴン州)は,航空券のみ空きがありました.航空券と宿泊との同時予約で満席になっていても,(料金は高くなりますが)別々に検索すると空きがあったりします.
一方,アクセスが困難ではありますが,2017年8月16日午前9時現在,ニューポート(オレゴン州),リバートン(ワイオミング州),コロンビア(ミズーリ州),ダグラス(ジョージア州),チャールストン(サウスカロライナ州)などでも,ホテルの空きはありました.英語力に自信があり,自分で何らかの現地での移動手段が確保できる方は検討してみる価値があったのではないでしょうか.ただし,くれぐれも安全には気をつける必要はあります.その後,ミズーリ州のセントジョセフ,ジェファーソンシティーでも直前に空きが出たのかどうか,今となってはわかりませんが,多くの人に注目されていたはずです.
アメリカ皆既日食の観察準備で重要なのは,非常に基本的なことですが,パスポートに加えて,ESTA(エスタ)の申請が必要だということを初めて知ったという方も多かったようです.
申請は https://esta.cbp.dhs.gov/ で可能です.
出発の72時間前までにESTAの申請を行って認証を受けていないと,アメリカ行きの航空機等への搭乗やアメリカ入国を拒否されることがあります.今回の渡米の際に申請して承認されたという方の場合,2年間有効ですからそのまま保管しておきましょう.