「チリ・アルゼンチン高原地帯」 の各項目の詳細ページ
- アンデス地方(チリ・アルゼンチン高原地帯)で観測する
- エル・モジェ☆チリ東部高原地帯へ(ラ・フロリダ空港(LSC)から)
- ビクーニャ☆チリ皆既日食観測で最も注目の町
- ベジャ・ビスタ,ラスフローレス,ピスマンタ,ロデオとその近郊(サンファン空港(UAQ)他から)
- アルゼンチンのサンルイス州北部付近の高原地帯
アルゼンチンのサンルイス州北部付近の高原地帯
アンデスを越えた皆既帯は,高原地帯を下りながら東進し,サンルイス州とコルドバ州の境界付近を抜けていきました.今回は,阪急交通社からメルロのメルロプラネタリウム展望台より皆既日食を観測するツアーが発表となりました.
阪急交通社☆魅力の6コース(日食セミナー付)
観測地のメルロ・プラネタリウムの展望台からは西の地平線付近のはるかかなたには,日によってはアンデスの山並みが見えるかもしれません.西に傾く太陽がコロナをまとったとき,その広大な大地とともに,どのような色彩に染まるのでしょうか?
申し込みは先着順でした.
メルロの皆既中の太陽高度は7度程度.まさに西の地平線に近づいてからの皆既日食観測となります.皆既日食そのものも楽しみですが,迫り来る第2接触前の細い太陽がまわりの景色を非日常的な色彩で染めるところが見どころの一つであったと思われます.その半ば幻想的な光景の中,はるかかなたのアンデスの山並みの上に突然,現れる黒い太陽.そしてダイヤモンドリング.その後,第3接触後の細い太陽が照らす光景は?メルロプラネタリウム展望台という高台でこそ味わえる,神秘の瞬間をじっくり観察したいものです.
低い高度での皆既日食を見るためには,皆既帯の中でできる限り東へ行けばよいのです.しかし,アルゼンチンのパンパと言われる草原地帯まで下ってしまうと,大西洋からの大気の流れによって雲に覆われるリスクが高くなります.そのため,注目すべき観測地としては,アルゼンチン西部の高原地帯で可能な限り東の地域となるのでしょう.
サンルイス州北部付近の高原地帯へ行くには,サンルイス空港からアクセスすることになります.サンルイスから146号線を北上すると,皆既帯内に入ってルハンで20号線に合流.さらに進むとキネスに行けますし,もう少し進むと皆既帯の端のほうになりますが,やや大きな町のビヤ・ドロレスがあります.メルロに行くにはサンルイスから北東方向に進み,途中で148号線と合流してビヤ・ドロレス方面へ進み,空港を過ぎたところで右折します.
いずれも東に小高い山があり,西のほうが開けていますし,小さな川の影響で微妙な起伏に富んでいます.普段は平坦な大地に見えても,皆既に近づいたときの色合いの変化とともに,次第に濃淡な色彩が時々刻々と変わっていくさまを360度楽しめたはずです.個人旅行で移動手段が確保できる方はぜひ,またとない絶景の撮影にチャレンジしてほしかったのですが,どなたかチャレンジされた方はおられましたでしょうか.