◇皆既中の現象

 ◇皆既の直前直後

 ◇部分食中の現象

彩層

皆既日食のときに,皆既の直前直後の数秒間,黒い太陽のふちがピンク色に縁取られて見えるのが彩層です.

彩層は,厚さ約2000kmのガスの層で,光球とコロナにはさまれた領域に相当します.温度は7000度~1万度と推定されています.

彩層は,普段は光球の強烈な光のために見ることはできませんが,皆既日食の時に光球の光が遮断されるとピンク色に輝いて見えます.しかし,彩層の厚みは,太陽の半径140万kmに対してわずか2000kmの厚みしかありませんので,実際に見えているのもわずか数秒間です.

黒い太陽の周りを取り巻くコロナも魅力的ですが,第2接触と第3接触の瞬間には,ピンク色に輝く彩層も是非,見逃さずに観察したいものです.