2012年オーストラリア北部
皆既日食実況中継のサービスを行っているサイトへのリンクを貼りました.
この日食は,ダーウィンの東約250kmで日の出とともに始まり,アーネムランドやヨーク岬半島を通り,唯一の人口密集地のケアンズに至ります.その後は,南太平洋を横断,グレートバリアンリーフでいくつかの島々をとおるものの,ほとんど陸地を通らないままチリ沖の南太平洋上で日没を迎えます.
ほとんどの人がケアンズとその近郊で観測することになるでしょう.ケアンズ以外では,日出帯食が見られるダーウィン近郊,船舶による洋上観測,航空機による機上観測になります.
予約される方は,必ず,パスポートなど必要なものが揃っているかどうか確認してからにしてください.
関空発着ケアンズへの航空券とホテル:ルックJTBで予約可能!
往路:11月13日(火)関空発,復路:15日(木)ケアンズ発,
行きは機上泊の場合のケアンズのホテルは14日(水)で検索!
日食遠征で知らないと命にかかわる重要注意事項
今回のオーストラリア北部の皆既日食の場合に限らず,日食遠征一般にも言えることですが,特に熱帯地方である日食の場合には特に注意しておかなければいけない点をご存知でしょうか?治安,自然災害,自然環境など,いろいろとありますが,意外と見落とされやすいのが,自然環境です.その中でも今回は特に,危険生物について注意しておく必要があります.
観測地付近の主な危険生物
- 毒蛇:タイパンなど
- 毒蜘蛛:ファンネルウェブスパイダー(致死率25%以上),レッドバックスパイダー(セアカゴケグモ)
- 蚊(デング熱や熱帯性脳炎の原因となる)
- イリエワニ(海岸にもいるので要注意)
- 海の危険生物:ホオジロザメ,猛毒クラゲ,エイなど多数
ツアー以外の個人旅行の方には必須の知識ですが,ツアーで渡航される方も基礎知識として知っておきましょう.危険生物と遭遇しないためのコツと万一咬まれた場合などに命が助かるための応急処置対策について 月刊 星ナビ 2012年 11月号 [雑誌]
に非常にわかりやすく見開きでまとめられていますので要チェックです.
オーストラリア北部の皆既日食の見どころ
2012年11月14日のオーストラリア北部の皆既日食の特徴と見どころは押さえておきたいものです.今回は,太陽高度が低いという点を考えれば,以下のような点が見どころとなることでしょう.
- 本影錐
- 風景写真が入った日食写真
- 連続写真
- 日食観測者たち
- 海に映った日食
- シャドーバンド
他にもまだまだあるかもしれません.ちょっとアイデアを付け加えて,またとない大自然のプレゼントを思う存分楽しみましょう.
前日の観測地の下見のポイント
見どころをしっかりと捉えるには,前日の観測地の下見が重要です.下見をする時にはどのような点に注意すればよいのでしょうか?
太陽高度と方向と周囲の地形
実際に観測地に足を運んだら,翌日の太陽の経路を確認しておきましょう.もちろん,皆既になるときの太陽高度と方向に注目です.忘れてはならないのは周囲の地形です.皆既直前になると気温が急降下しますので,風が強くなる可能性があります.風は周囲の地形の影響を受けやすいので,周囲の地形も確認しておきます.
海岸の場合は潮の満ち引きも
前日の下見は当日と同じ時刻に行うのが理想ですが,やむ終えず同じ時刻にして身で機内ケースもあることでしょう.その場合,特に海岸で観測する場合は,潮の満ち引きに注意する必要があります.下見時刻が干潮の場合は,満潮でも大丈夫な場所を機器の設置場所として選定する必要があります.
皆既中は暗くなることを考慮して
当然のことながら皆既になると暗くなります.その時にどのような光景になるか,想像力を働かせておきましょう.特に,本影錐や風景写真を撮る場合は,大体の露出を決めておいたほうがいいでしょう.
なお,暗くなったときの状況を知るために前々日の夜に下見する方法は,今回の場合はおすすめできません.すでに述べたように危険生物が出没する恐れがありますので,ツアーなどでガイドの指示がない限り,夜の下見はやめておきましょう.
いずれにせよ,前日の昼間の観測地の下見は想像力が勝負です.どんな皆既日食を楽しもうか?これもとても楽しい時間だと思います.
2012年オーストラリア北部皆既日食情報の速報記事
北オーストラリア皆既日食!
各種天文雑誌のレポートに注目☆
2012年11月14日の皆既日食でも,「天空のシャドーバンド」が確認され,その幻想的な写真が掲載されています.
月刊天文ガイド2月号では,ケアンズ皆既日食の特集として,感動的な瞬間を捉えた写真がアップで掲載されています.どれも,ほんの一瞬の出来事なのに,うまくシャッターチャンスを捉えられたのは圧巻です!
月刊星ナビ2月号では,わずかな刻々と変化する光景をうまく捉えた写真が掲載されています.わずか2~3分の間にこれだけ劇的な変化があるものか,と思わずため息です!
1月号の速報では,時折,雲が現れては消えるハラハラドキドキ.そのドラマと感動を天文雑誌が速報してくださいました.
月刊星ナビ1月号では,極大期のコロナの美しい写真の他に,雲の隙間に見られる奇跡のコロナという感動的な瞬間の写真などが紹介されています.
月刊天文ガイド1月号では,ダイヤモンドリングと同時に雲に映ったシャドーバンドという貴重な写真が公開!藤井旭さんのケアンズ皆既日食に関する詳細なレポートを読んで,今まさに現地にいるような臨場感味わうのも楽しいです.
海外へ観測旅行へ出かけられました方,おつかれさまでした.私は今回は日本国内で,パナソニックのソーラーパネルを使ったライブで,ポートランド,フィツロイ島とも見ることができました.部分食中は時々,雲に覆われたので,ハラハラドキドキ.準備が大変だったと思いますが,感動的な映像,ありがとうございました.現地で観察された方は,太陽高度が低いからこそのおもしろさ(風景入りの本影錐の襲来,日食撮影する人たち,シャドーバンドなど,特に写真撮影)はうまくゲットできましたでしょうか?
オーストラリア北部皆既日食
コロナの画像
ダイヤモンドリングの瞬間
どちらも,うす曇りの中での撮影と思われますが,高度なテクニックと経験を駆使されたのでしょう.雲を吹き飛ばすほどの感動的な瞬間の臨場感あふれた写真です.
今回も,パナソニックのソーラーパネルを使った皆既日食実況中継のサービスが以下のサイトで行われました!
実況中継のサイトへのリンクは,「2012年オーストラリア皆既日食情報」のページにも設置させていただきました.
11月14日のケアンズ皆既日食ツアー情報☆
各種天文雑誌が直前特集を紹介
その他の直前の準備情報も満載
天文ガイド 2012年 11月号 [雑誌]
(シャドーバンドなどの日食撮影特集あり)
月刊 星ナビ 2012年 11月号 [雑誌]
危険生物についての情報満載!
(危険回避のコツ&万一の場合に命が助かるための処置)